日本の建築物は、今危機的状況にあると言われています。それは高度成長期やバブル期に相次いで建築された建造物が、築年数が数十年と経過してしまったためです。日本の建築は世界でも誇るほどの耐久性と緻密さを備えています。ところが日本は地震大国であり、他の国に建築するよりも地震のリスクを抱えやすく耐震基準も厳しいものとなって居るのです。
その為築年数30年や40年を経過してしまうと、建て替えの必要に迫られることになります。しかし建て替えのための解体や工事は、そう簡単に進むものではありません。それは日本の建築物にはアスベストと言う恐ろしい問題が潜んでいることが多いためです。アスベスト問題とは一体何なのか、現代の人で正確に把握している人も少なくなりました。
高度成長期前後は、安価で電気絶縁性や耐アルカリ、耐酸性の高い石綿が建材として良く用いられました。この石綿がアスベストの正体なのですが、非常に軽く微細で空気に浮遊しやすいために任ｇ店が知らずに吸いこんでいることが多いのです。これを吸いこむと肺の中で潜伏し、次第に中皮腫や肺がんなどを発症することが分かっているのです。その為現代解体工事をする前やリフォームの前には必ずアスベスト調査を実施しなければなりません。
一体壁の裏にどれくらいの石綿が潜んでいるのか、飛散する濃度はどれくらいなのかを調査していきます。調査は主に偏光顕微鏡などを用いて定量や定性検査が実施されます。